【2025年最新】プロ野球選手も実践!マシンピラティスでパフォーマンスアップ|野球ピラティスの効果とは?|トップアスリートの秘密
- 高橋知幹
- 4 日前
- 読了時間: 9分
野球選手に選ばれるマシンピラティスとは?|プロも導入する理由
2025年1月、福岡ソフトバンクホークス・近藤健介選手の自主トレーニングに、今年もトレーナーとして帯同させていただきました。(投稿がだいぶ遅くなってしまいました)

場所は鹿児島県徳之島。
今回で3回目の帯同となり、プロ野球選手のコンディショニングにマシンピラティスを導入しています。

今回もリフォーマー2台とチェア2台を持ち込み、朝はマットピラティスやエクササイズで始動し、その後マシンピラティスを使って体の使い方を徹底的に整えてから、本格的なトレーニングや練習へ移行するスケジュールで行いました。

トップアスリートの自主トレに帯同させてもらう中で、トップアスリートは◯◯がすごいなと改めて感じることがありました。
そこで今回のテーマは、
プロ野球選手も実践!マシンピラティスでパフォーマンスアップ|野球ピラティスの効果とは?|トップアスリートの秘密
について自主トレの様子ととも自主トレで改めて感じた事と科学的な背景を関連づけてお伝えてしていきます。
<筆者プロフィール>

<目次>
なぜ野球選手にピラティスが必要なのか?|身体操作と動作制御の重要性
動きを正確に再現する“コントロール能力”がスキル習得のカギ
野球のスキル向上において重要なのが「身体操作性」と「動作制御性(モーターコントロール)」です。この2つが不足していると、どんなに野球に特化したトレーニングを積んでも、自分の得意な動きや姿勢のパターンに頼ってしまい、パフォーマンスの伸び悩みに繋がります。

野球の動きに近づけたトレーニングを行っても、自分の体を操作する操作性や動きの制御性(コントロール能力)が低いと、結局のところ、自分が普段から動いている自分の得意な動きや姿勢のパターンしか使わなくなるため、スキルの獲得が難しくなります。
そのため、野球の動きに近づけたトレーニングをする前に、ピラティスを用いて身体操作性を高めたり、動作制御性を高めておく必要があります。
ピラティスは体をコントロールする力を養い、スキル向上の土台を整えます。

ピラティスは「体の運転技術」を鍛える|筋力だけでは不十分
ピラティスの創始者J.H.ピラティス氏が提唱した「Contrology(コントロロジー)」は、いわゆる“体の運転技術”を高めるトレーニング法と言えます。
たとえば、車に例えると:
エンジン性能(筋力・パワー)
サスペンション(柔軟性・骨格の安定性)
運転技術(モーターコントロール)
といえるが,どんなにエンジン性能,サスペンション,燃費が良い高性能な車でも、運転技術が悪いと事故を起こしてしまいます。
これと同じように,ヒトの体もどんなに筋力・パワー、柔軟性、全身持久力が優れていても、モーターコントロールが悪いと体を痛めてしまいます。
このモーターコントロール向上にアプローチするのがピラティスであるわけです。

筋力はものすごい大切です
それと同じくらい、カラダを操る能力も大事です
これはトップアスリート選手に限った事ではなく、日常生活を過ごす上でも、趣味のスポーツをする上でも自分の体を上手く動かせる事は必要な事だと思います。

トップアスリートの秘密
1.動作には「適応的なばらつき」がある!
一貫性がない? それは「高い適応能力」の証拠!
トップアリスートほど再現性が高い(同じ動きを何度も正確に同じように動かせる)!というイメージがありますよね!?

実は、トップアスリートほど動作に一貫性がない!という報告があります。
ん?どういうこと!?と思いますよね
一貫性がない=「ばらつきがある」という意味です。
トップアスリートは、常に同じ動きをしているようでいて、実は**動作に微妙な変化(ばらつき)**を持っています。
トップアスリートは動作に「適応的なばらつき(adaptive variability)」を持っていると言われています。
この調整によるばらつきは、「機械的な反復」で得られるものではなく、「変わりゆく状況や環境に適応していく事で得られる能力」と捉えられます。

例えば、一流の投手は同じフォームに見えても、テイクバックの腕の動かし方、関節の角度は毎回微妙に異なっていますが、リリースの位置だけは毎回同じ位置で行っているという報告があります。
一方で、コントロールの悪い投手は、テイクバックからリリースに至る動作全体にばらつきがあり、特にリリースポイントが一定せず、毎回異なる位置からボールを投げてしまう傾向があります。
このリリースの不安定さが、ボールの軌道やコントロールに直接影響し、狙った場所に投げる精度を下げてしまうと考えられています。
つまり、一流の投手は動作全体に適応的なばらつきを持ちながらも、最も重要な局面(=リリースポイント)では一貫性を保っているのに対し、コントロールが不安定な投手は、その“決定的な一貫性”を欠いているのです。

2.「動作のばらつき」が怪我を防ぎ、長期的なパフォーマンスに向上に繋がる
生体の運動はある程度の「ばらつき」を持っている方が、怪我をしにくく、長期的なパフォーマンスに優れるという研究もあります。

これは「最適ばらつき理論(Optimal Variability)」と呼ばれ、完全に同じ動作を繰り返すより、状況に応じて少し変化できる方がよいとされます。
一貫性が高い=必ずしも高パフォーマンスではない
一貫性は初心者にとっては重要ですが、トップアスリートにとっては「アウトカムの一貫性(=結果の再現性)」の方が重要です。
つまり、「毎回同じ動作をすること」よりも「毎回良い結果を出すこと(結果にフォーカスすること)」が重要で、そのために動作の微調整が必要になります。

「トップアスリートほど動作に一貫性がない」と言えるのは、彼らが結果を安定させるために、むしろ動作に柔軟性(適応力)やばらつきを持たせているという意味で真実です。
つまり、「ばらつき=未熟」ではなく、「ばらつき=高度な適応力」であるということです。

マシンピラティスは、普段やることのない動きが多く含まれており、エクササイズ数も豊富にあります。状況に応じた動作の最適化(adaptive optimization)を育てる方法として、トップアスリートの動作戦略と高い親和性があります。
つまり、「動作に一貫性がない=状況に応じて調整できる」という考え方において、ピラティスはその「調整力」を育てる非常に効果的な手段と言えるのです。

ピラティスは、動作のばらつき(motor variability)と適応性(adaptability)という観点から見ても、非常に有効なアプローチです。
ピラティスは野球だけでなく、すべての人に必要な動作改善トレーニング
ピラティスは「筋力を鍛える」だけではなく、「体を自在に操る力=モーターコントロール」を高めるのが目的です。これは野球選手だけでなく、日常生活や趣味のスポーツを楽しむ人にも大切な要素です。

まとめ:プロ野球選手も選ぶマシンピラティス|動作制御から始まるスキルアップ
プロ野球選手の自主トレに導入されるほど、ピラティスは“体を操る技術”を養う最適な方法である。
トップアスリートほど動作に「適応的なばらつき」があり、それが高いパフォーマンスの理由となる。
ピラティスで“動作制御力”を鍛えることで、スポーツだけでなく日常動作の質も向上する。

【自主トレ参加選手】
・近藤健介選手(福岡ソフトバンクホークス)
・藤岡裕大選手(千葉ロッテマリーンズ)
・西川龍馬選手(オリックス・バッファローズ)
・渡邉諒選手(阪神タイガース)
・石川亮選手(オリックス・バッファローズ)
・平沼翔太(埼玉西武ライオンズ)
・大盛穂選手(広島東洋カープ)
・森敬斗選手(横浜DeNAベイスターズ)
【Special Thanks】
・梅津祐輔スーパートレーナー


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ベースボールピラティス&トレーニング
野球に特化したピラティスとトレーニングを融合したアプローチを体系的に習得できるコースを開催!!2025年8月から全4回のコースです!


徳之島観光と見どころ
徳之島子宝空港
めっちゃ揺れたプロペラ機...

徳之島サーフポイント

闘牛が有名
犬の散歩より牛の散歩の方が多い

300年ガジュマル
この木にケンムン(精霊)が宿ると言われています。

大海原
1月〜3月はクジラが見えるとか..

サンセットビーチ
サウナ後のサンセットは最高でした

大自然

自然の力

以上、徳之島自主トレレポートでした
『プロ野球選手も実践!マシンピラティスでパフォーマンスアップ|野球ピラティスの効果とは?|トップアスリートの秘密』はいかがでしたか?
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
【参考文献】
1. "The role of variability in motor learning"
著者: Newell, K.M.
掲載誌: Journal of Motor Behavior (1986)
要点: 運動学習における動作変動の役割を説明。初心者と熟練者のばらつきの性質の違いに焦点を当てる。
2. "Optimal movement variability: a new theoretical perspective for neurologic physical therapy"
著者: Stergiou, N., Harbourne, R., & Cavanaugh, J.
掲載誌: Journal of Neurologic Physical Therapy (2006)
要点: 「最適なばらつき」が運動制御にとって理想的であり、過度な一貫性または無秩序なばらつきは望ましくないとする理論。
3. "Variability and motor control: a review"
著者: Bartlett, R., et al.
掲載誌: Journal of Sports Sciences (2007)
要点: スポーツ動作におけるばらつきとその制御について体系的にレビュー。
4. "Movement variability and skill level: nonlinear measures provide new insights into differences between novices and experts"
著者: Hristovski, R., Davids, K., et al.
掲載誌: International Journal of Sports Science & Coaching (2012)
要点: 初心者と熟練者の動作ばらつきを非線形ダイナミクスの視点から分析。
5.”Optimal Movement Variability: A New Theoretical Perspective for Neurologic Physical Therapy”
著者:Nicholas Stergiou、Regina T. Harbourne、James T. Cavanaugh
掲載誌:Journal of Neurologic Physical Therapy(2006)
要点:運動学習や神経リハビリテーションの分野において、従来の「ばらつきは減らすべき」という考え方に対して新たな視点。
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