体幹の弱い方、必見!!腰痛に有効な腹圧を高める体幹エクササイズ
- 高橋知幹
- 4月8日
- 読了時間: 6分
前回のブログの『90%が知らない!腰痛と体幹トレーニングの関係』の中で、体幹を安定させる方法について紹介しました。
すると、
『今までドローインをずっとしていました』、『ドローインをやめてブレーシングにしたら腰痛がなくなりました』などたくさんのコメントをいただきました。
腰痛と体幹トレーニングの有効性が認められているものの、ほとんどの方(90%くらい)が間違った体幹トレーニングの方法をしていたり、間違った体幹の入れ方をしており、それにより腰を痛めている事を再認識しました。
ということで、
今回のテーマは、
『体幹の弱い方、必見!!腰痛に有効な腹圧を高める体幹エクササイズ』
について腰痛姿勢改善専門ピラティススタジオの理学療法士が解説していきたいと思います。
今回、お伝えする方法を知る事で、
日常生活やスポーツ動作で腹圧が抜けずに動くことができるようになり、腰への負担を軽減できるようになります
<筆者プロフィール>

<目次>
IAP(腹腔内圧)とは?
前回のブログの中でブレーシングを紹介しました。
ブレーシングは、お腹を膨らませて体幹全体の筋肉を働かせ、腹腔内圧(IAP)を高めるエクササイズです。
今回は、この腹腔内圧(IAP)について少し深堀りしていこうと思います。
IAP(Intra-abdominal pressure:腹腔内圧)は、お腹の中の空気圧を指します。
イメージとしては、お腹の中に風船があり、その中の空気量が増えるほど風船が硬くなるように、IAPが高まると体幹が安定します。

逆に空気が少ないと風船はしぼんで柔らかくなり、体幹の安定性が失われます。
ただし、人間の体はゴムのようにできていないため、腹筋や背筋などの筋肉で圧を高める必要があります。この仕組みは、注射器(シリンジポンプ)を例に考えるとわかりやすいでしょう。

シリンジの上を横隔膜、側面を腹筋群(腹直筋・腹斜筋・腹横筋)、後面を背筋群(多裂筋・胸腰筋膜・脊柱起立筋)、下側を骨盤底筋群という4つの筋群が構成しています。

横隔膜が下がることで腹腔内圧が高まり、周囲の筋肉がその圧を維持してIAP(腹腔内圧)が高い状態を維持できるわけです。
IAP(腹腔内圧)と背骨の関係
IAPは背骨の安定性にも大きく関与しています。
IAPが高まると:椎間板(背骨のクッション)にかかる負担が30~50%減少し、腰の自然なカーブ(適度な反り)を保てるようになります。
IAPが低いと:椎間板ヘルニアのリスクが高まったり、猫背や反り腰といった悪い姿勢に繋がる可能性があります。
IAPを高めることで体幹を安定させるだけでなく、姿勢を整え、背骨にかかる負担を軽減することが可能です。
IAP(腹腔内圧)と横隔膜の関係
横隔膜は呼吸と姿勢に関わる筋肉で、肋骨から背骨にかけてドーム状に広がっています。
息を吸う際に下がっていき、息を吐く時には上がっていきます。

これらの動きによって、IAP(腹腔内圧)をコントロールしています。
横隔膜が下がることでIAP(腹腔内圧)を高めて体幹を安定させることができ、同時に重心位置が下がるためバランス機能が向上します。
反対に、横隔膜を下げることができないとIAPが低い状態となり、体幹が安定しません。
さらには、重心の位置が上に上がるためバランス能力も低下してしまいます。
この様に横隔膜は呼吸に関わるだけでなく、体幹の安定性と密接に関わっています。
横隔膜って姿勢や呼吸、バランス、体幹にすごく大事なんです!!
横隔膜については、次回深掘りしていきたいと思います
IAP(腹腔内圧)を高める体幹エクササイズ
お腹の圧を高めるためには、お腹を前後左右360度の方向に膨らませる必要があります。
多くの人は『お腹を膨らませてください』と伝えると、前にしか膨らませることができません。
実は、、、前方にしかお腹を膨らませられないと腹圧は抜けてしまいます。
下記の図は、お腹(ウエストの部分)を輪切りにした図です。
前2ヶ所、後2ヶ所ある緑色の丸の部分を指で押します。指で押した部分をお腹の中から膨らませて押し返してみてください。

すると、お腹の中から圧が高まる感覚が出てくると思います。
これが、腹圧です!!
4ヶ所すべてが均一に膨らませられればOKです!
後ろが膨らませにくい、左側が膨らませにくいなど人により苦手な場所があると思いますので、チェックしながらやってみてください!
腹圧を高める方法を解説した動画がありますので、ご参照ください!
4カ所全ての圧を高めて腹圧を入れたまま、深呼吸をしてもお腹の圧が抜けなければOKです。呼吸をすると腹圧が抜けてしまう方が多くいます...
また、4カ所全ての圧を高めて腹圧を入れたまま、椅子に座ったり、立ち上がったりしてみてください。この時にもお腹の圧が抜けなければOKです。椅子から立ち上がったり座る動作で腹圧が抜けてしまう方が多くいます...
こんな状態では、椅子から立ち上がる動作で腰を痛めてしまいますよね....
もう一つ腹圧を高めるエクササイズを紹介します。【音声解説付き】
【方法】
・両手両足を天井に向かって伸ばします
・頭とお尻の尾骨を天井に向かって少しだけ持ち上げます
・この状態を保ったまま、息を吐きながら片足づつ下ろします
【回数】
10回
【ポイント】
・足の裏を天井に向ける
・軸足は動かさない!動かす部分(可動)と動かさない部分(安定)を分けること
・足を下げた時に腰が反らないように注意!
・呼吸を止めずに、息を吐きながらリラックスしてできるようになればOKです
『体幹の弱い方、必見!!腰痛に有効な腹圧を高める体幹エクササイズ』はいかがでしたでしょうか?
体幹の安定性と腰痛との関連性は高いため、お腹の力の入れ方によって腰痛が変化するケースが多数見られます。
間違ったお腹の力の入れ方をしている方も多いため、見直すことで軽減する場合もありますので実践してみてください。
次回は、腰痛と体幹トレーニングの関係の『横隔膜』についてお話ししていきます
お楽しみに〜
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