腰痛がある人の体幹トレーニング①キャット&キャメル・カールアップの正しい進め方
- 8月3日
- 読了時間: 7分
更新日:8月5日
腰痛があると、身体を動かすことが怖くなることがあります。
「腰を動かしたら悪化しそう」、「腹筋をしたいけれど痛くなりそう」そう感じている方も多いのではないでしょうか。
しかし、腰痛があるからといって、すべての運動を避け続ける必要があるわけではありません。
重要なのは、腰に大きな負担をかけることではなく、腰を守りながら身体を動かす感覚を取り戻すことです。
前回は、腰痛がある方が自己判断で始める際に注意したい運動として、シットアップとスーパーマンエクササイズを解説しました。
そこで、今回は体幹トレーニングの最初の段階で実施すると有効な2種目の体幹トレーニングを紹介します。
今回のテーマは、
『腰痛がある人の体幹トレーニング①キャット&キャメル・カールアップの正しい進め方』
について解説します。
<著者プロフィール>

<目次>
1)腰痛がある人の運動は「強くする前に、動きを整える」が基本です
腰痛の改善で重要なのは、腹筋を何回できるかではありません。腰が過剰に頑張らなくても、身体を動かせる状態をつくることです。
TWO-WAYでは、次の順番を大切にしています。
腰を守る
動きを整える
正しい使い方を再教育する
必要な筋力をつける
キャット&キャメルは、脊柱をやさしく動かすための運動です。
カールアップは、腰椎を大きく動かさずに腹筋群を働かせるための運動です。
どちらも「追い込む運動」ではありません。身体の動きを整え、体幹を安定させる土台をつくるための運動になります。
2)腰痛がある人の体幹トレーニング①|キャット&キャメル
キャット&キャメルの目的
キャット&キャメルの目的は、無理に柔軟性を高めることではありません。
脊柱をやさしく動かして、滑らかな動きを取り戻すことです。
寝起き。長時間のデスクワークの後。同じ姿勢が長く続いた後。
このような時は、脊柱まわりの組織が動きにくくなっていることがあります。
キャット&キャメルは、次のような組織を穏やかに動かすきっかけになります。
椎間関節
椎間板
筋肉と筋膜
神経系
腰痛がある方にとっては、痛みがない範囲で腰を動かし、「動いても大丈夫かもしれない」という感覚を取り戻すことにも意味があります。
キャット&キャメルの方法
1.四つ這いになります
手は肩の真下に置きます
膝は股関節の真下に置きます
首と肩の力を抜きます
2.背中をゆっくり丸めます
息を吐きながら、背骨をやさしく丸めます。
おへそを見るようにします
骨盤を少し後ろに傾けます
肩甲骨をゆっくり開きます
無理に丸め込まないようにします
3.背中をゆっくり伸ばします
息を吸いながら、背骨をゆっくり伸ばします。
胸を軽く開きます
骨盤を少し前に傾けます
顔は軽く前を向く程度にします
腰を反らせすぎないようにします
4.5〜8回を目安に繰り返します
回数を多くする必要はありません。痛みがなく、滑らかに動ける範囲で行います。
キャット&キャメルのポイント
勢いをつけない
可動域いっぱいまで動かさない
痛みが出る範囲では行わない
呼吸を止めない
6〜8回程度で十分
この運動の目的は、ストレッチで限界まで伸ばすことではありません。脊柱をやさしく動かし、身体が動きやすい状態をつくることです。
<よくある間違い>
①腰を反らせるほど効果があると思う
腰を大きく反らせると、腰の後方に負担が集まる可能性があります。気持ちよく動ける範囲で十分です。
②思い切り丸める
背中を強く丸める必要はありません。目的は、腰を追い込むことではなく、滑らかに動かすことです。
③柔軟性を高めるストレッチとして行う
キャット&キャメルは、柔らかさを競う運動ではありません。脊柱のウォーミングアップとして捉えることが大切です。
3)腰痛がある人の体幹トレーニング②|カールアップ
カールアップの目的
カールアップの目的は、腰椎を大きく動かさずに腹筋群を働かせることです。
一般的な腹筋運動のように、大きく起き上がる運動ではありません。
腰の自然なカーブを保ちながら、体幹を安定させる感覚を学びます。腰痛がある方にとって、腹筋を強く縮めることよりも、腰を守りながら腹筋群を使うことが重要です。
カールアップの方法
1.仰向けになります
片膝を立てます
反対側の脚は伸ばします
左右は途中で入れ替えます
2.手を腰の下に入れます
腰の自然なカーブに、手を軽く入れます。
目的は、腰を床に強く押しつけることではありません。腰椎の自然な位置を保つことです。
3.頭と肩を少しだけ浮かせます
顎を軽く引きます
首を長く保ちます
胸を大きく起こしません
頭が数cm浮く程度で十分です
4.7〜8秒ほど保ちます
呼吸を止めずに、軽くお腹に力を入れます。その後、ゆっくり戻します。
5.左右を変えながら行います
5〜10回程度を目安にしてください。回数よりも、腰の位置を保てているかを優先します。
カールアップのポイント
高く起き上がらない
腰を床に押しつけない
首だけで持ち上げない
呼吸を止めない
回数よりも姿勢の質を優先する
カールアップは、一般的な腹筋運動とは目的が異なります。腰を丸めて腹筋を追い込むのではなく、腰を安定させながら体幹を使う運動です。
<よくある間違い>
①おへそを見るほど起き上がる
起き上がりすぎると、一般的な腹筋運動に近づきます。頭と肩を少し浮かせる程度で十分です。
②勢いをつける
反動を使うと、体幹を安定させる目的が薄れます。ゆっくりと動きましょう。
③腰を床へ強く押しつける
腰を床に押しつけすぎると、自然な腰のカーブが失われます。手に軽く触れている状態を保つようにします。
④首だけが疲れる
首だけに力が入っている場合は、起き上がりすぎている可能性があります。動きを小さくしてください。また、舌を上の歯の前歯の裏に付けながら行うと、首周囲の筋肉が安定するため、首に力が入りにくくなります。
4)大切なのは、種目を真似することではありません
キャット&キャメル。
カールアップ。
どちらも腰痛がある方に検討されることがある運動です。しかし、全員に同じように適しているわけではありません。
可動域。呼吸。骨盤の位置。腰に痛みが出るタイミング。股関節と体幹をどう使っているか。
こうした要素を確認せずに行うと、本来は負担を抑えるための運動でも、腰に負担が集まることがあります。
TWO-WAYでは、種目を一律に処方しません。まず動きを評価し、その方が腰を守りながら動ける段階を見極めます。
そのうえで、腰を守る → 動きを整える → 強くするという順番で身体を再建していきます。
痛みの原因や身体の状態は一人ひとり異なります。記事の内容をそのまま真似するのではなく、痛みが出ない範囲で確認してください。
次回予告|横方向と手足の動きに強い体幹をつくる
次回は、日常動作やスポーツ動作にもつながる、次の2種目を解説します。
サイドブリッジ
バードドッグ
歩く。走る。ゴルフスイングをする。野球で投げる。
こうした動作では、手足を動かしても腰を安定させる力が必要です。
次回、『歩行やスポーツ動作につながるサイドブリッジ・バードドッグ』の解説はこちら
腰痛を運動で再建する|恵比寿・広尾のTWO-WAY
TWO-WAYは、繰り返す腰痛の背景にある動きの問題を見極めます。
理学療法×ピラティス×トレーナーの知見を統合し、正しく動ける身体を運動で再建します。
腰痛があるからと、好きな日常やスポーツを諦める必要はありません。必要なのは、あなたの身体に合った運動の順番を知ることです。
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※強い痛み。しびれ。筋力低下。排尿や排便の異常。発熱を伴う腰痛がある場合は、自己判断で運動を続けず医療機関へご相談ください。





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